パーキングでぶつけられてしまったときには?

 不特定多数の人が利用するコインパーキングですから、残念ながらトラブルが起きてしまうこともあります。その代表的なものが「ラインをはみ出している車がいて邪魔だ」というものです。しかし、そのようなことではドライバー間のトラブルになることは少ないでしょう。まず、邪魔になっている車がいたとしたらそのそばに停めなければいいわけです。もちろん、他に空いているスペースがない場合は仕方がないでしょう。少し狭くても停められるのであれば、停めればいいでしょう。

相手のドライバーに文句を言いたくても、その場にいなければどうしようもありません。ですからトラブルになることは少ないのです。ただ、そのようなはみ出し駐車が人の迷惑になっていることは間違いがありません。たまたま顔を合わさないからトラブルにならないのであって、迷惑に感じているドライバーと遭遇すれば、そのはみ出し駐車はたちどころにトラブルに発展してしまうことでしょう。

そして、駐車場でのトラブルでもっとも深刻なトラブルが「衝突」です。車はそれぞれの所有者の「財産」でもあります。軽微であれ、重度の衝突であれ、その大切な財産を損なうような行為であることはまちがいありません。ですから、車両の事故というものはとても深刻な事態ですし、「警察」が介入して現場を実地検分するのです。道路上の事故では、双方が「動いている状態」である場合、「責任の割合」というものを定める場合があります。「過失割合」といいます。損害をどれくらいの配分で補填するかということを定める必要も出てくるからです。

ところが駐車場での事故は「片方しか動いていない」ことがほとんどです。動いていない、つまり駐車している車に動いている車が一方的にぶつけるのですから、その「責任の所在」も明白です。さらに、ぶつけられた方の車のドライバーはその場にいないことが多いでしょう。なぜなら駐車中であるからです。つまり、駐車場での車両の事故は一方が見ていないところでいつの間にか「ぶつけられている」ということになるのです。ぶつけた方はそのまま警察を呼んで正直に事情を説明すべきなのですが、中には不誠実な人もいます。ぶつけられただけでも「運が悪い」というものですが、さらに相手がそのまま「立ち去る」ということもあります。

被害にあったドライバーは駐車場に戻った時点で愛車が傷つけられていることに気がつくのです。ここで注意したいのは「相手がいないから」という理由で「何もしない」ということです。それでは加害者はずっとおとがめなしですし、損壊した愛車を修理するために保険を使おうとしても、警察の事故書類がなければ適用されないことも考えられます。そのような状況にならないためにも、必ず警察に通報して現場を確認してもらうことが必要です。運が良ければ、相手の車両を特定するための糸口を掴んでくれるかもしれません。

「ぶつけられ損」で終わってしまってはいけないのです。パーキングに監視カメラが仕掛けられている可能性もありますし、警察は捜査のためにそれを求めることができます。監視カメラに相手の車が映っていれば、特定することも難しくはないのです。「泣き寝入り」だけは絶対に避けましょう。面倒でも、自分の財産を守るためですから、警察を呼んでしかるべき操作をしてもらうことです。

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